2021.03.14
連載伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」
≪第2回目≫ブレずに撮ろう!
- フォトテクニック
- 伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」
- 撮影技術一般
- 初級
今回は「ブレない写真を撮る」ことがテーマです。流し撮りなど、わざとブラす手法もありますが、それもブレない写真をきっちり撮れる様になってからの話です。まずは、ブレに関して基本的なことから勉強していきましょう。
****** この記事は、「旅と写真.comメルマガ」に掲載された記事を再構成したものです。 *****
目次
(1)手ブレとその対策
(2)被写体ブレと流し撮り
(3)厄介な縦ブレ
上の写真をよく見てください。噴水の辺りを見るとわかりやすいですがブレていますね。これはブレの中でも、一番醜い「手ぶれ」です。自分自身が撮影するときに動いてしまってブレてしまう例です。このブレは防ぐことができますので、きっちり対策してブレずに撮れる様にしましょう。
冒頭の写真と上の写真を比べてみてください。いずれもシャッタースピードは1/25ですが、上のブレのある写真は焦点距離70mm 冒頭のブレの無い右は26mmです。
一般に手ぶれは シャッタースピードが「1/焦点距離」より高速でないと、発生しやすいと言われています。最近は手ぶれ低減機能が優秀になり、よりブレにくくはなりましたが、手ぶれ限界シャッタースピードは意識した方が良いと思います。
前回(第1回)真直ぐに撮るための注意点としてお伝えした2項目がここでも有効になります。
1,カメラを構える時、脇を締めて、両足を肩幅に開き、足の裏で地面を掴む感じで立って、息を止めてシャッターを切る。
2,シャッターを切った後も、ファインダーに画像がきちんと見えるまで、目を離さない。
を実践していただければ、手ブレの確率は下がります。でも、1/15よりシャッタースピードが遅くなるような撮影条件では、三脚を使ってください。
被写体ブレは、被写体自体が動いているので、その動きに合ったシャッタースピードで撮影しないと止まりません。もちろん三脚を使っても止まりません。
上の2つの作例は、1/1000 ~ 1/800のシャッタースピードで撮っているので、完全に止まった状態に撮れています。被写体ブレを防ぐという意味では目的に合った使い方なのですが、下の写真、少し違和感がありませんか? 飛んでいる飛行機なのにプロペラが止まって撮れてしまっていますよね。
プロペラが回って見えるように撮るには、シャッタースピードを遅くしていくのですが、そうするとどんどんブレが目立ってきます。
この相反する課題を解消する手法として、「流し撮り」があります。
これについては、別のコラムで解説していますので、そちらを参照してください。
「流し撮りに慣れよう」
縦ブレとはあまり聞き慣れない言葉かと思います。三脚を立てた場所が細かく振動し、夜景のような長時間露光の画像が縦方向にぶれることで、点光源が縦長になって写ります。交通量の多い橋の上とか、強風で揺れる橋などでよく発生します。
ぶれ低減機能も縦ブレには効きません。シャッタースピードを速くすると多少は改善されますが、大きな効果はありません。ほぼお手上げ状態ですが、三脚から外して、手持ち撮影の方が上手くいくことがあります。
参考URL
講師 伊東浩 https://tabitoshashin.com/profile/torimachi_photoconcierge_hiroshi-ito/関連記事
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