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2021.12.23

連載伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」

≪第7回≫夜景を撮ろう!

ISO200 F11 SS25秒

  • フォトテクニック
  • 伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」
  • 初級
  • 撮影技術一般

今回の撮影テクニックは夜景撮影術。少し軽めの話題で皆さんの撮影意欲をそそってみましょう。

****** この記事は、「旅と写真.comメルマガ」に掲載された記事を再構成したものです。 *****

夜景の撮り方には3通りあります

(1)三脚を使って、低感度設定・絞り込んで、シャッター開放時間を長くして取る方法
(2)手持ちで、比較的高感度、絞りを開けて、手ぶれしない程度のシャッター速度で取る方法
(3)フラッシュを使って、近景を明るくして撮る方法
いずれの方法も一長一短があるのですが、少し詳しく解説します

(1)三脚を使う

ISO200 F13 SS15秒

この撮り方の特徴は、絞って撮るので、点光源に光芒といって、光の筋が出ます。煌めき感が強調されます。
また歩いている人が消えます。SS(シャッタースピード)15秒の方は少し人影が分かりますが、25秒露光した方は、通りの人影が消えていますね。
理屈の解説はともかく、絞ると光芒が出て、スローシャッターを切ると人影が消えると覚えてください。

(2)手持ちで取る

この撮り方はカメラを手で持って撮るので、あまり遅いシャッターは切れません。
頑張って1/15位でしょう。だから絞りもそれほど絞れませんし、ISOはやや高めになります。
狭い場所で三脚を使うと迷惑が掛かる場合はもちろん、船上クルーズ等で元々三脚が揺れて使えない場合や、雑踏を表現したいときは敢えて手持ちで撮ります。

これはセーヌ川ナイトクルーズで撮った写真ですが、小さな船なのでわりと揺れます。従って甲板に三脚を立てても被写体ブレを起こします。 人の体の方が揺れを吸収できます。
ですから自分が手ぶれを起こさない程度のシャッタースピードを設定して、できるだけ絞りを開いて、それにISOを組み合わせて撮ると、被写体ブレが出ない写真が撮れます。

ISO1400 F5 1/30

この作例は都市の夜景で特徴的な雑踏との組み合わせです。
ある程度人がいる雰囲気を出すために、短いシャッター速度で人影が見えるように撮ります。
顔は個人が判別できない程度に暗く、かつ都合よくぶれています。 
都市夜景の一つの撮り方です。

(3)フラッシュを使う

夜景ポートレートという手法です。三脚にカメラを取り付け、かつフラッシュを発光させます。
そうすると、背景の夜景をスローシャッターで撮り、手前の人にフラッシュ光が当たって撮れます。
スローシャッターでも、フラッシュの発光を使う事でぶれずに撮れます。

ISO200 F5.6 2.5秒 リアシンクロ

ISO800 F6.3 SS1/160 フラッシュ閃光

こちらは、夏祭りの踊りの場面で、演者が飛び上がっています。
このシーンを止めるにはかなりの高速なシャッターが要ります。
高速シャッターだけでは光量が足りず、ISOも上げ過ぎると画質が落ちます。
そこでフラッシュを閃光させて、飛びあがった瞬間を捉えます。

これから冬のイルミネーションの季節。
都市部の幻想的な輝きを撮りに行っては如何でしょうか。

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