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2019.03.28

桜通信2019 Vol.2

青空バックの桜の撮り方

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青空のバックで桜の写真 撮りたいですよね。 今年は開花後の天気が、東京地方ではあまりよくありません。昨日わずかに青空が出た程度で、結構雲に覆われてしまいましたね。 この写真は昨日薄青い空を背景に撮ったものですが、撮った後、青空部分だけ加工しています。では実際はどうだったのか、少し解説していきましょう

実際はこの程度の青空。まだ青い方です。

青空背景の写真は、空が青い以前に構図面で注意するところがあります。 一番の注意点は空以外の背景の部分です。 都市部では特に電線に気を付けてください。 並木の桜などは結構電線が入ります。あまり格好よくないので、見上げた時に電線のない部分を探してください。

同じ木の別の枝が絡んでくる構図だと、ピントを合わせた花以外に前後に重なってボケた花がはいります。 そのためかなり高い枝で背景が空だけの花を選びますね。 

そうなると、花が遠いのでどうしても望遠レンズが必要となります。

ソメイヨシノ ISO140 F8 1/1000 550mm相当

陽光 ISO200 F6.3 1/1250 570mm相当

ヤマザクラ ISO200 F8 1/1250 600mm相当

高い枝なので、望遠レンズで寄せて撮ります(寄り構図)そしていずれもかなり高速シャッタで撮っていますね。 この位超望遠を使うと、微風でも画面上はかなり揺れます。 被写体ブレを起こさないために、1/1000~1/2000周辺のシャッタースピードを選びましょう。 また狙ったピント位置も中々思うように捉えられません。 目標の花が風に揺れても、めげずに追いかけてピントを合わせ続けてください。 

ヤマザクラ ISO200 F7.1 1/1600 600mm相当

枝垂れ桜 ISO200 F7.1 1/1600 600mm相当

衣通姫 ISO200 F7.1 1/1250 480mm相当

未加工だと空の色が淡い

一番最後の比較画像と見比べてください。 空の青さが淡く、花房も何となくどんよりしていますね。 これを上記の様に修正していきます。 まず花房が自身の好みに合うように、全体をややあかるくしていきます。 そうすると空がますます白んで、青みが抜けます。 そこでブルー成分だけ輝度を落とします。 (暗くなると同時に色が濃くなってきます) その後青系の彩度を上げて、いかにも快晴の空の様に仕上がっていきますよね。 このように、青とその他の色と分けて調整していくと、比較的簡単にできますよ。

でも全く青空が無い写真では青くはできません。というか、力業で可能ですが、不自然に見えるのでお勧めしません。あくまで青空の下で撮った写真に少し青を「盛る」感じで、加工してください。

参考URL

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写真家情報

伊東 浩詳細

得意分野 風景 拠点 13東京都 所属団体 日本旅行写真家協会
分類 プロカメラマン

東京都小金井市在住。日本旅行写真家協会(JTPA) 正会員
大手カメラメーカー退職後、写真家に転身。季節や時代で変化する、一期一会の街並みを撮り歩く。また地元自治体で「大人の遠足撮影会」を実施し、初心者から上級者まで受講者多数。

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