2019.03.28
桜通信2019 Vol.2
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青空のバックで桜の写真 撮りたいですよね。 今年は開花後の天気が、東京地方ではあまりよくありません。昨日わずかに青空が出た程度で、結構雲に覆われてしまいましたね。 この写真は昨日薄青い空を背景に撮ったものですが、撮った後、青空部分だけ加工しています。では実際はどうだったのか、少し解説していきましょう
青空背景の写真は、空が青い以前に構図面で注意するところがあります。 一番の注意点は空以外の背景の部分です。 都市部では特に電線に気を付けてください。 並木の桜などは結構電線が入ります。あまり格好よくないので、見上げた時に電線のない部分を探してください。
同じ木の別の枝が絡んでくる構図だと、ピントを合わせた花以外に前後に重なってボケた花がはいります。 そのためかなり高い枝で背景が空だけの花を選びますね。
そうなると、花が遠いのでどうしても望遠レンズが必要となります。
高い枝なので、望遠レンズで寄せて撮ります(寄り構図)そしていずれもかなり高速シャッタで撮っていますね。 この位超望遠を使うと、微風でも画面上はかなり揺れます。 被写体ブレを起こさないために、1/1000~1/2000周辺のシャッタースピードを選びましょう。 また狙ったピント位置も中々思うように捉えられません。 目標の花が風に揺れても、めげずに追いかけてピントを合わせ続けてください。
一番最後の比較画像と見比べてください。 空の青さが淡く、花房も何となくどんよりしていますね。 これを上記の様に修正していきます。 まず花房が自身の好みに合うように、全体をややあかるくしていきます。 そうすると空がますます白んで、青みが抜けます。 そこでブルー成分だけ輝度を落とします。 (暗くなると同時に色が濃くなってきます) その後青系の彩度を上げて、いかにも快晴の空の様に仕上がっていきますよね。 このように、青とその他の色と分けて調整していくと、比較的簡単にできますよ。
でも全く青空が無い写真では青くはできません。というか、力業で可能ですが、不自然に見えるのでお勧めしません。あくまで青空の下で撮った写真に少し青を「盛る」感じで、加工してください。
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写真家情報
伊東 浩詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | -- | 所属団体 | 日本写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
東京都小金井市在住
公益社団法人 日本写真家協会 JPS 正会員
一般社団法人 日本旅行写真家協会(JTPA) 正会員
大手カメラメーカー退職後、写真家に転身。季節や時代で変化する、一期一会の街並みを撮り歩く。また地元自治体で「大人の遠足撮影会」を実施し、初心者から上級者まで受講者多数。