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2021.03.08

連載伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」

≪第1回目≫ 整った構図とピントの合わせ方

伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」

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  • 伊東浩先生の「初心者向け撮影テクニック」

皆さんが旅行に行って、現地での思い出をできるだけ多く持ち帰って来るための、基本的な撮影テクニックについて述べていきます。 

****** この記事は、「旅と写真.comメルマガ」に掲載された記事を再構成したものです。 *****

目次
(1)整った構図
(2)真っすぐ撮ること
(3)ピントをきちんと合わせる


(1)整った構図


まず、「整った構図」の造り方の一例を作例と共にご紹介します。旅から帰宅した時、写真を見てちゃんと現地の状況を思い出せることが重要です。そのために自分の撮りたい部分がきちんと画面に入っていて、ピントが最も重要な場所にきちんと合っていることが大切です。

冒頭の写真は、福岡県中間市の世界遺産「遠賀川水源地ポンプ室」ですが、まずはこの建物の全景がきちんと画面の中に入っていることが重要です。
そして構図上は不要に見える右端の電柱を使って、この電柱が垂直になるように傾きを調整し、建物を真っすぐに撮る工夫をしてみてください。建物をきっちり水平に撮るのは意外と難しいものです。
ピントは建物の壁に合せましょう。

帰宅後、電柱部分をトリミングすれば、立派な世界遺産写真になります。実は、わずかに残る電線も画像処理で消してしまいました。

何を撮ったのか、後でわかるように近くにある表記物を記録画像として一緒に撮りましょう。


(2)真っすぐ撮ること

傾いた構図

真っすぐな構図

1枚目の写真は明らかに傾いていますが、だれもこんなに傾けて撮ろうとは思いません。ファインダーの中では2枚目の写真のように見えているって誰もが思っています。

実はシャッターボタンを押す時は、半押しに比べて、指先に力がかかりますから、そのせいでカメラがわずかに押されて、被写体が傾いて撮れてしまうのです。小さくて、軽いカメラを使うと、この現象は顕著に出ます。 

そのため、注意する点が2つあります。

カメラを構える時、脇を締めて、両足を肩幅に開き、足の裏で地面を掴む感じで立って、息を止めてシャッターを切る。
シャッターを切った後も、ファインダーに画像がきちんと見えるまで、目を離さない。
この2つを実践頂くと、ちゃんと真っすぐ構えたとおりに撮れますよ。

(3)ピントをきちんと合わせる

檻にピントが合っています

動物にピント合っています

さて、上の写真の例は、よくやるピントの失敗例です。 動物園で檻の中の動物を撮ったときにうっかりやってしまいます。これも誰も檻を撮ろうなんて思いませんよね。

最近のAF機能は多点AFなので、合焦のモードによっては、カメラが自動的にピントを合わせるポイントを選択しAF動作していきます。そして多くのカメラは、一番近い処(近距離側)にピントを合わせる傾向があります。だから近い方の被写体=檻の格子という事になるのです。そこでこれを防ぐ方法として、次の2点に注意してみてください。

(1)AFポイントが自分で選択できるモード(例:シングルポイントモード等)にして、自分自身でAFポイントを動物の方に合わせなおす。

(2)次に実際に半押ししてピントが合っていくときに、フォーカスポイントが自分で意図した所に有るか、必ず確認する。

この2つを実践すれば、動物園で楽しい撮影ができますよ。

参考URL

講師 伊東浩 https://tabitoshashin.com/profile/torimachi_photoconcierge_hiroshi-ito/

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