2020.04.13
連載阿部吾郎の日本撮影スポット巡り
【兵庫県・香美町】応挙寺「大乗寺」のヤマガラの壁画がすばらしい
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応挙の寺として知られる兵庫県香美町の「大乗寺」、野鳥好きの私は応挙の弟子が書いた障壁画に目を奪われました。「猿の間」という、猿の襖絵で囲まれた部屋の、襖の上にある障壁画に描かれたヤマガラ(山雀)の絵です。写真が無い時代に、これだけ生き生きと写実的に描ける観察力に感動しました。
応挙寺へは、取材で訪れました。大乗寺に関する詳細は、*こちらから。
取材の主な目的は、円山応挙作の襖絵の撮影であり、応挙の弟子が書いた作品に関しては、特に重視していませんでした。
しかし、個人的に非常に気になった絵がありました。
それが「猿の間」という部屋の障壁画に描かれた森徹山作の山雀(ヤマガラ)の絵です。
写真が無い時代、よほど観察しないとこの絵は描けません。オレンジ色が残っている部分がありますが、この色もヤマガラの色そのものです。
生き生きとして、まるで本当にヤマガラが飛んでいるように見えます。
大乗寺を訪れる際は、応挙の絵だけでなく、是非このヤマガラの絵もご覧になってください。
(*大乗寺の内部は撮影禁止です。取材許可を得て特別に撮影させていただきました。)
この絵に比べると、カメラを使ってもまだ追いつけていないようで恥ずかしいのですが、どうしても並べてみたかったので、私が撮影したヤマガラの写真を添えておきます。
ヤマガラは、本当にかわいい鳥です。山に近いと住宅地でも普通に見られる野鳥です。ツーツーピー、ツーツーピーという鳴き声がしたら探してみてください(ちなみにツツピー、ツツピーはシジュウカラです)。
「猿の間」の隣に「鴨の間」というのがあるのですが、ここの鴨の絵もなかなか素晴らしです。
撮影スポット情報
大乗寺 円山派デジタルミュージアム
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写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。