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2020.12.14

連載阿部吾郎の日本撮影スポット巡り

【滋賀県・長浜市】長浜鉄道スクエアは現存する最古の駅舎

阿部吾郎の日本撮影スポット巡りVol.49

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滋賀県長浜市にある「長浜鉄道スクエア」には、旧長浜駅舎・長浜鉄道文化館・北陸線電化記念館の3つの建物があります。旧長浜駅舎は1882年に長浜ー大津館の開業と同時に完成した現存する日本最古の駅舎です。シンプルな長方形の建物ですが、レンガをはめ込んだ窓や2本の煙突がアクセントとなったモダンなデザインが特徴です。内部も当時の雰囲気を残しており、鉄道ファンだけでなく、誰でも楽しめる施設となっています。D51型蒸気機関車などの展示もあり、撮影も楽しめます。

現存最古の駅舎「旧長浜駅舎」です。1882年(明治15年)に、長浜-大津間の鉄道連絡船の駅として完成しました。その後、1889年(明治22年)に東海道線が全通したため鉄道連絡船が廃止となり、1903年には現在の長浜駅の場所に新しい駅舎ができ、完成から20年でその役割を終えることになりました。そこから、1958年に「鉄道記念物」に指定されるまで、当時の姿のままよく残っていたなと思います。

入口の横に展示されているのは、旧長浜駅29号分岐器ポイント部です。長浜駅開業から80年間使われた現存最古のポイントです。

レンガがはめ込まれた窓が、なんともお洒落でいいですね。

旧長浜駅舎入口付近の様子です。入ってすぐ、右手のに入場券売り場があります。こちら側が玄関で、奥に見えているのが改札口です。今は、改札口を抜けると他の2つの建物につながっています。

当時の切符売り場です。

待合室、休憩室の入口。横に長い建物を仕切って使用していた感じがよくわかります。

暖炉のある待合室。こういうところで汽車を待つというのも風情があっていいですね。

先ほどの、2つ並んだレンガがはめ込まれた窓を内側から見たところです。紅葉した木が額縁の絵のように見えます。

旧長浜駅舎から北陸線電化記念館への通路にある記念撮影スポット。ここに展示されている「腕木式信号機」は、北陸本線の駅で使われていたものです。腕木が水平だと停止、45度下向きで進行を示しています。

北陸線電化記念館です。北陸本線の米原-福井間は急な坂道やトンネルが多く、蒸気機関車ではスピードが遅く、さらに煙が乗客を悩ませました。そこで、1957(昭和32)年に田村ー敦賀間が複線となり電化、1962(昭和37)年には北陸トンネルが開通し福井まで電化されました。
この建物には、電化前に活躍したⅮ51形蒸気機関車と電化後に登場したED70形交流電気機関車が並んで展示されています。
このアングルは広角レンズが無いと撮れません。この写真は焦点距離16mmで撮影しました。

Ⅾ51の車輪部分です。Ⅾ51は、パーツを切り取っても格好いいですね。

内部もなかなかいいですよ、D51の運転席のところにある石炭の投入口です。

北陸線電化記念館の内部からⅮ51形蒸気機関車とED70形交流電気機関車を写真に収めようとすると広角レンズが無いと厳しいですが、実は鉄道スクエアの敷地の外からもこの2両を見ることができます。隣接する駐車場から撮影すれば、普通のレンズでも写真に収めることができます。

北陸電化記念館のデッキに上がる階段から、Ⅾ51形蒸気機関車とED70形交流電気機関車を上から見ることもできます。

デッキは、北陸本線の電車を撮影する絶好のスポットです。

平成12年10月14日「鉄道の日」にオープンした、長浜鉄道文化館です。長浜の鉄道文化に関する資料を展示しています。

天井は、ヨーロッパのターミナル駅を模した木造のアーチ造り、展示物を見るだけでなく建物にも注目してみてください。

最後に、入口付近に展示されている石額をご紹介します。「萬世永頼(ばんせいえいらい)」の文字が刻まれており、旧北陸本線の柳ケ瀬トンネル東口にあったものです。題字は伊東博文の筆です。「この鉄道が世のために働いてくれることを、いつまでも長く頼りにする」という意味です。

長浜鉄道スクエア
開館時間 午前9:30~午後5:00(入館は午後4:30まで)
休館日  12月29日~1月3日
入館料  大人300円 小中学生150円

撮影スポット情報

長浜鉄道スクエア(外部リンク)

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写真家情報

阿部吾郎詳細

得意分野 風景 拠点 11埼玉県 所属団体 日本旅行写真家協会
分類 プロカメラマン

トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。

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