2018.04.28
連載阿部吾郎の日本撮影スポット巡り
【京都府・京丹後市】たまたま出会った季節の風景
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たまたま、撮りたい風景に出会うこともある。車で京都縦貫道の「京丹後大宮」を降りてすぐのところで、元気の泳ぐ鯉のぼりの群れを発見した。このインターチェンジは、現時点では京都縦貫道の終点なのだが、本当はひとつ手前の「与謝天橋立」で降りたかったのだ。カーナビが、京都縦貫道が伸びていることを認識していなかったため、降り損ねたのだ。
目的地に向かうには、府道651線を南下するか、再び京都縦貫道に乗りひとつ戻るかである。それほど急いではいなかったので、府道を選択することにした。京丹後大宮のインターチェンジの出口を左折しすぐのところで、大空を泳ぐ鯉のぼりの群れを発見した。京丹後へは、撮影がメインの目的で来たわけではなかったのだが、一応カメラは積んでいたので、ガラガラの府道の路肩に車を停め、しばし撮影することに。
この写真は、状況を記録しておこうと考え、引きで撮影したものだ。
これを撮影する上で、まず手前の電線は入らないようにしたい、この土地は私有地の様なので、だまって奥に入り込むことはできない(周囲には誰もおらず、許可を得ることもできなかった)という2つの制約がある。風が強く、鯉のぼりたちは、いい感じで空を泳いでいる。幸い風向きからすると、道路側から撮影するのがベストポジションだ。
カメラには、24-120mmのレンズが付いていた。どう構図を取るか、意外と難しい。道路の向こう側から撮ると電線が入るので、電線の内側から撮る必要がある。一番手前の鯉のぼりはあきらめて、横から奥の方を撮影したのがこの写真だ。
鯉のぼりの動きを止めるため、シャッタースピードは1/1600とした。
泳いでいる感じを出すために、下から見上げてみた。まあ、悪くないが、いまいち。電線も入ってしまった。
下から見上げるなら、やっぱり広角がいいと考え、車に戻ってレンズを16-35mmに交換し、再び撮影。縦位置にして、電線をカットした。これが、今日のベストかな。
冒頭の写真は、角度を変えて、横位置でも電線が入らないように撮影したものだ。こちらも16-35mmを使用した。
電線をカットするのをあきらめ、逆に奥行きを表現するのに利用してみた。
これを撮影したのは、2018年4月19日だ。おそらく、5月5日までは見られると思われるので、近くに行く機会があるかたは、是非立ち寄っていただきたい。毎年恒例で行われているのかどうかは確認できていない。
旅先で、たまたまいい被写体に出会うというのは、旅の醍醐味のひとつである。車を運転していると、撮りたいなという風景に出会うことは多いが、車を停める場所がなかったり、急いでいたりとなかなか実際に撮影するのは難しいケースも多い。しかし、できるだけ、こういう出逢いは大切にしたいものである。
撮影スポット情報
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写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。