2017.05.08
連載阿部吾郎の日本撮影スポット巡り
【宮城県・柴田郡大河原町】残雪の蔵王連峰と満開の桜が白石川に映る「白石川堤一目千本桜」
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宮城県柴田郡の大河原町から柴田町にかけての白石川堤沿いに千本以上の桜が植えられており、春になると残雪の残る蔵王連峰をバックに咲き誇る桜と白石川の清流が織りなす絶景を見ることができる。
JR東北本線の大河原駅と船岡駅の間の約3.5kmにわたり、白石川堤に沿って千本以上の桜が植えられている。大正時代に植樹されたもので、一目でみた風景の中に千本の桜が収まるという。
桜が咲いている場所が広範囲に及ぶため、初めて行くとどこで撮影していいのかなかなかわからない。
まず、蔵王連峰が白石川の北の方に見えるので、JR東北本線が走っている南側を歩くのが基本だ。
一番の絶景ポイントは、大河原駅と船岡駅のちょうど真ん中あたりにある神韮堰のちょっと船岡駅よりのあたりだ。観光用のポスターなども必ずここで撮影されている。
残雪の残る蔵王連峰が正面に見え、手前の桜と向こう岸の桜、両方を入れて撮ることもできる。
ただし、桜の時期は早朝からカメラマンがたくさん来ている。満開の時期は、朝5時前ぐらいには到着しておかないといい場所が取れない。
他に穴場がないか探してみたが、やはりこの場所からの風景が一番美しい。
朝5時過ぎ、川面が水鏡になった。流れている川が水鏡になるのも珍しい。ずっと静かに流れてきた水がしぶきを上げて流れ落ちる神韮堰、流れ落ちる直前の表面張力だろうか、丸みのあるエッジの部分に惹かれる。
その静から動への動きの向こうに、残雪の蔵王連峰と桜が上下対称に配置されている。なんともドラマチックな光景であった。
神韮堰横の土手で撮影しいたら、三脚を構えたまま一向に撮影しない一団がいた。何をしているのだろうか?と思いつつも、一通り撮影を終えたのでその場を立ち去ろうとすると、大河原駅方向から屋形船がやってきた。三脚はしまってしまったので、あわてて手持ちで撮影した。朝9時過ぎに最初の船が大河原駅の方からやってきて、この神韮堰で折り返して戻って行く。地元のカメラマンたちはベストポジションに陣取ってこれを待っていたのだ。写真撮影も情報が大切だ。
これは、神韮堰より少し船岡駅よりで撮影したものだ。構図としては悪くないのだが、よく見ると数本の電線が写っている。神韮堰のちょっと船岡駅よりのところで電線が川を横断しており、どうしてもこれが写ってしまう。このため、神韮堰より船岡駅側は撮影スポットとしては人気がなく、ほとんど撮影している人がいない。
こちらは、神韮堰より大河原駅よりのスポット。河原が広くなっており、川面があまり写らないのが難点だが、桜を中心とした写真を撮るには悪くない。
船岡駅近くにある「しばた千桜橋」、白石川と船岡城址公園を繋ぐ陸橋。
しばた千桜橋の、白石川側にある展望台から撮影したもの。
しばた千桜橋は、JR東北本線の線路をまたいでいる。上の写真は、たまたまこの陸橋を通った時に電車が通ったので撮影したもの。設定は、千本桜の撮影をしてた時のままだ。
シャッタースピードが速すぎて電光表示板がちゃんと写っていない。
この陸橋の上はトリテツたちの絶好の撮影ポイントとなっている。この日も、かなりの数の人が早朝から撮影していた。
陸橋内での三脚の使用は禁止で、監視員も巡回しているのでご注意を。
撮影スポット情報
大河原町観光物産協会
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写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。