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2019.03.25

連載神河町の観光・撮影ガイド

神河町のみどころ

神河町の観光・撮影ガイド Vol.1

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神河町は、兵庫県のちょうど真ん中に位置するハート型をした町です。豊かな自然、おいしい水、歴史と伝説に彩られた魅力的な町です。そんな神河町の魅力をお伝えするコラムを3回にわたってお届けします。1回目は、神河町の歴史・伝説スポット、名水スポットを中心にご紹介してまいります。

神河町には、日本神話にまつわる遺跡から江戸時代の藩主池田氏に関する史跡、明治の産業遺構と様々な時代の歴史や伝説を伝えるスポットが点在しています。
まずは、主要な歴史・伝説スポットをいくつかご紹介してまいります。

【塞の神】
岩屋地区の越知川沿いを走る県道367号線沿いを車で走っていると、広さ8畳ほど、高さ17m50㎝もある、地元では「塞の神」、「大岩さん」(茶ノ木の大岩)と呼ばれ親しまれている巨石が見えてきます。
塞の神とは、「古事記」の神話に登場するあの世とこの世の境を塞ぐ大岩の名前です。

『火の神カグツチを産み死んでしまった妻イザナミを夫イザナギは黄泉の国に迎えに行きます。しかし、妻の変わり果てた姿に驚いたイザナギは逃げ出します。気づいたイザナミに後を追われ黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)で追いつかれますが、間一髪のところで岩を置いて塞ぎました。その岩の名前が道反之大神(チガエシノオオカミ)で、現世(生)と黄泉の国(死)の境目にある黄泉比良坂を塞ぐ大岩の名前です。』

この神話から由来し、塞ノ神は、村や部落の境で他から侵入する邪悪なものを防ぐ神様として信仰されています。
神河町の塞ノ神は、多可町方面から神河町に入ってくる県道8号線と町内を走る県道367号線の合流地点にあり、まさに神河町の入り口を守る神というイメージにぴったりです。

塞の神

【日吉神社・堲(はに)の大岩】

日吉神社は神河町比延にあります。祭神は、大汝命(大己貴命)、小比古尼命(少彦名命)、大山咋命の三柱の神様です。

この神社の裏山に大岩があります。数年前までは木に囲まれていましたが、現在は周りの木が伐採されて、大きな岩がよく見えるようになっています。
播磨国風土記に次のような伝説があります。

『遠い昔、播磨の国に大汝命と少比古尼命という仲の良い2人の神様がいました。ある日、堲(はに)(赤土の粘土)の荷物を背負って歩いて行くのと、便意を我慢して歩くのとどちらが遠くまで行けるか、という我慢比べをしました。体が大きく力持ちの大汝命が便意を我慢する方を選び、体は小さいが我慢強い少比古尼命が大きく重い堲を背負って歩きました。数日後、我慢できなくなった大汝命はこの場で用を足してしまい、少比古尼命も笑って堲を道に投げ出しました。投げ出された堲と便は固まって石にとなりました。』

日吉神社の大岩もその一部だと言われています。

日吉神社

堲(はに)の大岩

【いぼ地蔵】

吉富の旧但馬街道(銀の馬車道)沿いにあるお地蔵さん。
小堂の周りの岩盤から滲み出る水がいぼ取りに効果があると言われています。

いぼ地蔵

【法楽寺】

高野山真言宗の古刹で、本尊は十一面千手観世音菩薩、開山は7世紀大化年間、開基は法道仙人と言われています。

金剛力士像がある仁王門から金堂まで251段の石段が続き、県指定文化財の本堂、春日社、町指定文化財の梵鐘、山門、庫裡、鐘楼、開山堂、神馬図絵馬など多くの文化財があるお寺です。また、創建時の逸話から「播州犬寺」として知られています。

その逸話とは次のようなお話です。

『大化年間、福山の里に枚夫長者(まいふちょうじゃ)という豪族がいました。枚夫は白と黒の二匹の犬を非常にかわいがっていました。そのころ飛鳥で蘇我入鹿が山背大兄王を討伐する戦があり、枚夫長者も兵を率いて従軍しました。その留守中に下僕と妻が不義密通の仲となりました。戦が終わり、枚夫が帰って来ると、事が露見し討たれるのを恐れた下僕は、狩猟を好む長者を言葉巧みに狩りに誘い出し枚夫を亡きものにしようとしました。もはやこれまでと覚悟を決めた長者は、狩りに連れて来ていた二匹の愛犬に自分の弁当を分け与え、自分はここで死ぬが、屍を食い尽くすように言います。話が終わるやいなや、二匹は猛然と下僕に襲いかかり、一匹が下僕の弓弦をかみ切り、もう一匹が喉元に噛みつき下僕を倒したのでした。二犬に命を助けられ屋敷に戻った枚夫は、「二犬をわが子とし、財産すべてをこの二犬に譲る」と親族に宣言します。しかし、二匹は枚夫より先に死んでしまいました。枚夫は愛犬の死を悲しみ、伽藍を建立、千手大悲像を安置して冥福を祈りました。
その後、野火が三度伽藍に迫ったことがありましたが、この千手観世音菩薩のおかげか、一度も伽藍に災いが及ぶことはありませんでした。このことが平安時代の初め、桓武天皇の耳に達し、詔により「官寺」となりました。』

法楽寺 山門

法楽寺 山門から本堂に続く251段の階段

法楽寺 本堂

法楽寺 鐘楼

本堂にある絵馬

白犬

黒犬

【大歳神社・旧福本藩陣屋跡】

福本藩初代藩主池田政直がこの地に陣屋を構え、八代にわたり幕末まで政治を行い約200年間、神崎郡北部の政治経済の中心地でした。
池田政直は姫路城を築造した池田輝政の孫、徳川家康のひ孫にあたります。

大歳神社付近一帯が陣屋形式の藩邸跡で、社殿のところに藩主御殿がありました。大歳神社は大正2年に福本字山根から移されたものです。
庭園は、池泉回遊式の大名庭園で、元禄年間に描かれた絵図面通りに現存する貴重なものです。

大歳神社

旧福本藩陣屋跡

【徹心寺】

寛文5(1665)年福本藩池田家の初代藩主池田政直(初代姫路藩主 池田輝政の孫)が菩提寺として建立した法華宗の寺院。開基は積善院日林聖人。
徹心寺は、茅葺のお寺として知られており、本堂は入母屋造の茅葺き屋根、山門は一間薬医門茅葺という珍しい形式です。山門の軒丸瓦などに池田家家紋の揚羽蝶がみられます。(平成19年3月 県指定文化財に指定)
境内の墓所には、初代藩主池田政直公から八代徳潤公まで歴代藩主の石造五輪塔があります。(平成15年5月町指定文化財に指定)

徹心寺 山門

徹心寺 本堂

【大師堂・八十八箇所巡り】

根宇野地区の越知川に架かっている赤い橋を渡ると太師堂があります。
太師堂の裏手の毘沙門山に四国霊場八十八か所巡りに見立てた小さな祠が山道にそって並んでいます。大師堂の横に入口がありますが、鹿よけのため扉があります。鍵はかかっていませんが、開けたら必ず閉めるようにしましょう。
山道はそれほど長くはありませんが、やや斜面が急ですのでご注意ください。山頂にお堂があり、ここを通って再び大師堂のところに戻ってきます。20~30分ほどで歩けます。

大師堂

大師堂 八十八箇所巡りの碑

山道に沿って設けられた祠

夕方は祠に西日が差し趣があります

【首切り地蔵(袈裟切り地蔵)】

越知川沿いを走る県道367号線沿いにある小さなお堂に、お地蔵様が2体祀られています。このお地蔵様に関して、次のような言い伝えが残されています。

『江戸時代の享保元(1716)年から宝暦2(1752)年にかけて、害虫、冷害、洪水など凶作飢饉が続きました。人々は重い年貢に苦しみ、生活は過酷なものでした。上月平左衛門はこのあたりの大庄屋をしており、年貢を軽くして人々を救ってもらうよう何回も藩の役人に訴えましたが聞き入れてもらえませんでした。あまりの惨状を幕府の役人に直訴するため旅に出ましたが、このことが藩の役人に知れ、平左衛門は追ってきた役人に根宇野で斬殺されてしまいました。根宇野の村人は平左衛門の死を悼み、霊を慰めるために道端にお地蔵さんをたててお祭りしましたが首が割れて落ちてしまいました。もう一度お地蔵さんをつくってお祭りしてもまた首が落ちてしまいました。いずれも袈裟切りにされたお姿で、人々はお坊さんを呼んで念入りに供養してもらったとのことです。』

お地蔵様はよだれかけをされているのでよく見えませんが、頭部と胴体はつながっていません。

首切り地蔵を祀るお堂

首切り地蔵(袈裟切り地蔵)

【大日堂】

大日堂は大畑地区の越知川右岸の斜面にあるお堂で、大日如来が祀られています。江戸時代初期の慶安年間に建立されましたが壊れていしまい、貞享2年(1685年)に再興しました。明治39年に屋根が瓦葺きに改められました。
明治42年に改修工事が行われました。現在、見えている部分は新材が多くあまり古いものには見えませんが、一部に古材が残っており、神河町では最も古い建物です。

大日堂

大日堂の内部

【大畑の大杉】

大歳六社神社の樹齢約800年と推定される杉の巨木です。地元では「大杉さん」と呼ばれ親しまれています。
兵庫県天然記念物に指定されています。

大畑の大杉

【熊野神社】


県道367号線から神河市街方面に向かって右側の登り路に入り、約3.5km行くと林道「越知ヶ峰線」の入り口があります。入口にはゲートがありますが、これは鹿よけのためで施錠はされていません。ゲートを空けたら必ず閉めてください。ここから2.5kmほど走ると熊野神社に到着します。境内の一角に熊野神水があります。

熊野神社

熊野神社 本堂

本堂横にある御神木

【神河町の水車】

新野の水車の歴史は古く、元禄6(1693)年以前から水を田へ汲み上げる水車が利用されてきました。
現在、11基の水車が活躍しています。水車が水路に設置されているのは4月中旬から12上旬までです。
JR播但線を走る列車と水車が回る田園風景は人気の撮影スポットです。

新野駅

水車は水路に設置されていない期間、新野駅前の広場に並んでいます。

新野駅

神河町水車公園

水車は1385年頃に中国から伝わったとされています。神河町にはかつてたくさんの水車と水車小屋があり、田植えの時期には揚水、お米の収穫後は精米に水車が利用されていました。
神河町水車公園には、観光用として水車小屋が復元されており、直径約5mの水車が回っています。精米が行われる水車小屋の中の様子も見学できます。

水車公園

直径約5mの水車

水車小屋の内部

【神河町の名水】

1000m級の山々に囲まれた神河町には、美味しい水が湧き出る名水スポットがいくつかあります。
(有料・無料のものがあります)

「笠形神水」は、グリーンエコー笠形駐車場の道を挟んだ向かい側にあります。笠形山山麓から湧き出る地下水です。
左側に霊水(無料)、右側に有料の自動給水機があり20リットル100円で販売されています。

笠形神水

「千ケ峰南山名水」は、千ケ峰山麓の地下162mの花崗岩で濾過された天然水です。その地下水を深井戸ポンプで汲み上げ、さらに殺菌・濾過をしたミネラルバランスの良い無菌の天然名水です。
名水は屋内型自動販売機で20リットル150円で販売されています。絶えず人が訪れる人気の水汲み場です。
売店では名水を使った羊羹、わらびもち、神河町の名産品を購入できます。

千ケ峰南山名水

名水の屋内型自動販売機

「熊野神水」は熊野神社の一角にあります。江戸時代に赤痢に似た病から村人を救ったと言う言い伝えがあり、「命の水」とも呼ばれています。

熊野神水

「法楽寺金楽水」は法楽寺仁王門の左手にあります。

法楽寺金楽水

神河町の代表的なみどころをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ここで紹介した以外にも、まだまだいろいろなスポットがありますし、季節によっても様々な風景が見られます。

歴史や伝説、水車のある風景、名水など、様々な魅力にあふれる神河町に是非お越しください!

*撮影:トラベルガイド株式会社 阿部吾郎

撮影スポット情報

かみかわ観光ナビ

写真家情報

神河町詳細

得意分野 風景 拠点 28兵庫県 所属団体 --
分類 団体

自然豊かな神河町には、映画やドラマのロケ地として有名な関西有数のススキ草原「砥峰高原」や1000m級の山々に囲まれリゾート地として親しまれる「峰山高原」があります。また、清流「越知川」沿いを中心に名水や滝が多く点在しているほか、「新野水車の里」など撮影スポットがたくさんあります。

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