2021.03.04
連載地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー
花と噴水が美しい須磨離宮公園で写真を撮ろう! -地元を見直す小さな旅・兵庫編 No.8-
- 旅の撮影スポット
- 28 兵庫県
- 地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー
- 公園
神戸市須磨区にある須磨離宮公園は、もともと皇室の別荘「武庫離宮」があった場所で、戦火での焼失後神戸市に下賜され、昭和42年に公園として整備されました。私も小学校の遠足などで子供のころに何度か行ったことがありましたが、改めて訪れてみると花と噴水に彩られた公園の美しさに感動しました。これだけきれいな噴水があると、カメラ好きとしてはやはりスローシャッターで撮影したくなりますね。
***地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー***
コロナウイルスの影響により、海外旅行はもちろん国内で県をまたぐ旅行もなかなか行きにくい状況が続いています。そんな中、最近提唱されているのが「マイクロツーリズム」という概念です。遠くに旅行にいくのではなく、敢えて地元の魅力を再発見する小さな旅に出かけようというコロナの時代の旅のすすめです。まず、私の地元兵庫県から、このテーマに取り組んでみようと思います。
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冒頭の写真の正面に見える、レストランが入っている宮殿風の建物の横から撮影したのがこの写真です。
美しい欧風噴水庭園で、奥に写っている大噴水の向こうには明石海峡の海が見えています。
咲いている花はチューリップです。今回は、春のチューリップの季節と秋のバラの季節に撮影した写真をご覧いただきます。
好みの問題もあるのですが、個人的には噴水を撮るならやはりスローシャッターがいいと思います。
上の写真は、絞り優先で撮影し、SS(シャッタースピード)は1/640秒になっています。晴れた日の日中ですので、これぐらいの設定になりますね。
水しぶきが玉のように映っていて、これはこれで悪くないとは思います。
下の写真は、NDフィルターを装着し1.6秒というスローシャッターで撮影しました。絞りを少々開放して明るさを調整しました。
このフワッとした感じの水流が美しいです。
LEEのBig Stopperという角形フィルターを使ったのですが、これはシャッタースピードを10段ほど落とせる真っ黒なフィルターです。
暗いのでオートフォーカスは効きません。フィルターを外した状態でAFで合わせ、マニュアルに切り替えてフォーカスを固定してからフィルターをかぶせて撮影します。
露出もマニュアルに切り替えた上で、10段を目安に絞りとシャッター速を調整します。これは、大まかにやって撮影してみながら露出を調整していけばいいでしょう。
この写真は、よりスローシャッターの良さがわかります。
噴水の形状が丸いので、水流がギザギザしているより、流れている方がよりふわっとした感じで美しく見えます。
スローシャッターの大敵は風です。止まって写ってほしい手前の花が揺れてしまうと、当然被写体ブレが起こります。
基本的に、スローシャッターでの撮影は風の無い日がベストですが、ここまでブレるとそれはそれで面白いかもしれません。
噴水の水が大きく流れているのも味があります。
目に見えない風を静止画で写す手法と考えてもいいかもしれませんね。
花が咲いていると、こういうアングルで撮りたくなりますね。
メインの被写体とぼかしたい奥の被写体の間に距離があるとF9でもちょうどいいくらいのボケ具合です。
こちらは春の写真です。
水の流れを撮影するのは楽しいです。
様々なアングルやシャッタースピードを試しながら、どんどん撮ってみましょう。
須磨離宮公園は2つのゾーンに分かれています。欧風噴水庭園がある本園から、この隧道を通って東側に行くと植物園があります。
春は桜がきれいです。
梅園やあじさい園もあり季節ごとに、様々な花が咲きます。
花の広場もおすすめの撮影スポットです。
大きな温室があり、亜熱帯・熱帯の植物を鑑賞することができます。
和室、和庭園もあります。旧岡崎財閥の私邸だった建物だそうです。
≪須磨離宮公園の基本情報≫
住所 :神戸市須磨区東須磨1-1
電話 :078-732-6688
入園料 :15歳以上400円・小学生及び中学生200円
休園日 :木曜日(祝日の場合は翌日)・12月29日~1月3日
アクセス:山陽電鉄月見山駅から徒歩10分
撮影スポット情報
須磨離宮公園(外部リンク)
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写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。