2021.04.05
連載地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー
柳田国男ゆかりの街・福崎町で妖怪巡り-地元を見直す小さな旅・兵庫編 No.9-
- 旅の撮影スポット
- 28 兵庫県
- 歴史的町並み
- 地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー
「遠野物語」や「妖怪談義」の著者である、民俗学者柳田国男は福崎町辻川の出身です。辻川山公園内には、柳田国男の生家が残されています。柳田国男にちなんで、福崎町では妖怪による町おこしが行われています。子供が泣き出すほどリアルな河童や、逆さ天狗を始め、様々な妖怪が町内に出現しています。
***地元を見直す小さな旅ー兵庫編ー***
コロナウイルスの影響により、海外旅行はもちろん国内で県をまたぐ旅行もなかなか行きにくい状況が続いています。そんな中、最近提唱されているのが「マイクロツーリズム」という概念です。遠くに旅行にいくのではなく、敢えて地元の魅力を再発見する小さな旅に出かけようというコロナの時代の旅のすすめです。まず、私の地元兵庫県から、このテーマに取り組んでみようと思います。
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最初は、この辻川山公園の池に出没する河童のガジロウから始まりました。あまりにリアルすぎて子供が泣き出してしまうということで有名になりました。
以前は、子ガッパを引き連れて3匹で登場したのですが、今はガジロウのみになっています。
以前は、こんな感じで登場していました。
やっぱり、3匹の方が迫力があるので、できれば戻してもらいたいところです。
池のほとりには、兄のガタロウが。持っているのは尻子玉。
ガジロウの池のちょっと上のところに小屋があり、時々逆さ天狗がよくわからないことを言いながら出てきます。
持っているのは、もち麦のどら焼きらしい。うまそうに食べています。
辻川山公園には、全国妖怪造形コンテストの最優秀賞受賞作のブロンズ像が設置されています。
柳田国男の「妖怪談義」に登場する妖怪をテーマに行われるコンテストで、こちらは第4回の受賞作で「怪しい抜け道」という作品。
女子高生にとりついているのは砂かけ婆です。赤い目が不気味です。かなりの出来ですね。
辻川山公園内には、柳田国男の生家や柳田国男が子供のころよく遊んだという「鈴の森神社」、神崎郡歴史民俗資料館といった見どころがあります。
福崎町内の様々な場所に「妖怪ベンチ」が設置されています。
辻川山公園の駐車場にある鈴の森神社の看板前には「油すまし」がいます。
辻川山公園から徒歩5分ほどの場所にある「辻川観光交流センター」には、妖怪ベンチが2つあります。
ベンチの反対側に座って写真を撮ると、河童と将棋を指している写真を撮ることができます。
アップで撮っても、まるで本物のように見えるリアルな造形がすばらしい。
雪女さん、ちょっとモデル風のポーズが決まってます。
この顔出しパネル、ちょっとエグすぎますね。
尻子玉って、なんやねん?
辻川観光交流センターには、妖怪造形コンテストの応募作品が数多く展示されています。
軽食コーナーもあり、街歩きの途中に是非立ち寄ってみてください。
福崎の妖怪は、柳田国男の「妖怪談義」に登場するものを、コンテスト作品の造形を使って展示しているので、他では見られないオリジナル作品であるところがすばらしいですね。
まさに、福崎独自の世界が展開されています。
JR福崎駅の前にも、河童が出現します。
このカプセル状の水槽、普段は何もおらず、ただ水で満たされているだけです。
7時7分から20時7分までの間、毎時7分、22分、37分、52分にガジロウが出現します。
変に可愛くせず、あくまでグロテスクなのがいいですね。
妖怪ベンチは、市内に16個(2021年4月現在)存在ます。
さまざまなショップの店先にあります。
今回はコンプリートできませんでしたが、次回チャレンジしてみたいと思います。
福崎町に行ったら、食事は「もちむぎのやかた」がお勧めです。辻川山公園のすぐ横にあります。
福崎町の名産、もちむぎの麺料理が食べられます。
写真は牛すじが入った「すじ麺」です。もちむぎ麺はのど越しが良く、甘辛く煮た牛すじとの相性もぴったりで、とても美味しいです。
いろいろとおかずが付いた定食メニューも豊富です。
撮影スポット情報
福崎町観光協会(外部リンク)
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写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。