2016.11.14
連載カメラ基礎講座
露出制御
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今回は写真の明るさに関わる、露出制御の基本中の基本について解説します。 最近はオート露出が主流で、これは被写体の明るさに応じて複雑な露出制御をカメラが自動的に行ってくれます。 でも原理的には自分の意志でコントロールしてもやることは一緒。 原理を覚えれば簡単に応用がききますよ
この解説図を大きく二つに分けて、水道の蛇口がカメラ コップと水が実際にイメージセンサーに取り込まれる光の量と考えてください。
1.カメラの絞りはコックのひねり具合、シャッタースピードは水を出す時間と考えると、全開にして長く出せば多くの水が出るので、多くの光が取り込まれる。ここまでは感覚的に何となくわかりますね。
2.次にコップに注目します。感度と言われるISO値はコップの太さで考えます。 細いコップだと水量の変化が少しでもその高さは大きく変わりますね。 逆にバケツみたいな大きなコップでは大量の水を入れても、水面の高さの変化は鈍いですよね。 このように水量に対する高さの変化の量の敏感さで考えるとわかりやすいですね。ISOは高いと言うことは、より細いコップを用意すると考えてください。
3.最後に被写体の明るさはコップの淵から水面までの高さ。ここまで水を入れてくださいとの目盛り位置と考えてください。 コップの底からの深さで示さないのは、明るいほど少ない水量で良いので、淵からの高さで考えたほうが、感覚的に一致しますね。
適正露出とは、カメラに内蔵された明るさを測る仕組みによって、コップに入れるべき水面の位置を決めて、そこまで水を入れること。 これを適正慮出といいます。
1.写真を撮るときに、適当な太さのからのコップを持ってきて、カメラが明るさを図ると、水を入れる目安の高さを示してくれるので、あとは蛇口をひねってひねり具合と出る時間で水量を調節する。そんなことをやっています。
2.このときに示された水面位置より、意図的に水量を減らすことをアンバー露出、増やすことをオーバー露出と言います。
3.自動露出っていうのは、自動水栓みたいに、必要な水の量がたまると自動的に止まってくれるような仕組みと思ってください。
デジタルカメラでは、被写体の明るさに応じて、自動的に最適なコップを用意して、最適な蛇口のひねり具合と、そしてそれに見合った流水時間を決めてくれる仕組みと考えてください。
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写真家情報
伊東 浩詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | -- | 所属団体 | 日本写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
東京都小金井市在住
公益社団法人 日本写真家協会 JPS 正会員
一般社団法人 日本旅行写真家協会(JTPA) 正会員
大手カメラメーカー退職後、写真家に転身。季節や時代で変化する、一期一会の街並みを撮り歩く。また地元自治体で「大人の遠足撮影会」を実施し、初心者から上級者まで受講者多数。