2020.10.28
連載伊東浩の「シベリア漫遊記」
真冬のシベリアに行こう その3 ブリアート共和国もバイカル湖の結氷が凄い!
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バイカル湖を西から東に渡り、ブリアート共和国に到着後、再び凍結したバイカル湖に足を運びました。こちらはバイカル湖東岸のウスチバルグジン地区になります。バイカル湖の最深部(1500~1600m程)付近の氷上を走行するわけで、ややひやひやしながら、取材をしました。ここでもオリホン島の時と同じように、湖畔で専用車に乗り換えていきます。では、バイカル湖東岸に、ご案内しましょう。
イルクーツク州とバイカル湖を挟んだ、ブリアート共和国。こちらでは東岸にあるバルグジン半島の張り出す部分の湖面洞窟と、最深部付近でのいろいろなアクティビティーが魅力となっています。
ではこの先、オリホン島では体験できなかった湖上イベントをご紹介してまいりましょう。
結構風があるので、表面に積もった乾いた雪は飛ばされ、透明度の高い氷の表面が出てきます。ドリルで穴をあけると大体20~30cmくらいあります。貫通するとバイカル湖の表面に出てきます。
でも翌日にはふさがってしまいますよ。晴れているので日差しの暖かさがあり、いろんな動きができますが、雪が舞って風が吹いてくると、氷上に降りることすらままなりません。本当に晴れててよかったです。
いよいよ、半島の周りにいくつもの氷穴ができています。そこのいくつかを訪ねて入ってみました。人数や立ち位置で洞窟の規模がわかると思います。オリホン島よりやや大きめかもしれません。
いろんなアクティビティーをするので、結構な時間がかかると思いでしょう。 実は氷上にはそんなに長くいられないので、何度も車に乗り降りして、暖を取りながらいろんなアクションを短時間でしています。
いわゆる御神渡りの場所に行っていました。湖面の氷結が最後になった部分です。そのため大きく盛り上がって氷の丘になっています。両側からせりあがるように凍るので、隙間ができて一部には湖水が染み出ています。割れて落ちる心配はないのですが、水が染み出すので何となく避けて歩いてしまいます。心理的にはかなり迫力がありますよ~
その御神渡りで、湖上に大きく張り出ている氷を割って、氷板にして、小さなくり抜きを作ってそこにウォッカを注いで、バイカル湖名物のオームリという鱒の刺身を肴に頂きます。アイスウォッカのイベントですねぇ。
ガイドさんがこんなイベントをやってくれます。ルイベのようなオームリに醤油をつけて食べるのが最高ですね。うーん日本人には堪えられないおいしさです。
湖畔の温泉施設は木造で簡単に作られたもので、無料で楽しめます。更衣室が男女別以外はあとは混浴ですよ。
夜は晴れていればいやというほど星が見えます。どこまでが陸でどこからが湖面か全く区別のないまま、歩いて星を撮ります。ちょうど冬の星座オリオン座がきれいに見ました。足元まで真っ暗なので、少し足元を照らして、空との境界が分かるように撮っています。バイカル湖付近は意外と緯度が低いのでオーロラは見えません。
朝から晩まで魅力いっぱい、真冬でないと見られない光景を一杯見てきました。皆さんもコロナウィルスの感染拡大が終息したら是非訪問してくださいね。そんなわけでシベリア漫遊記はまだまだ続きます。
撮影スポット情報
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写真家情報
伊東 浩詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 13東京都 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
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分類 | プロカメラマン |
東京都小金井市在住。日本旅行写真家協会(JTPA) 正会員
大手カメラメーカー退職後、写真家に転身。季節や時代で変化する、一期一会の街並みを撮り歩く。また地元自治体で「大人の遠足撮影会」を実施し、初心者から上級者まで受講者多数。