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2018.11.26

秋の花火大会@立川 昭和記念公園花火大会で撮ってきました

ISO100 F16 4.7秒

  • 旅の撮影スポット
  • 13 東京都
  • 花火

先月の調布大会に続き、11月23日に立川市の昭和記念公園で開催されました。立川市は例年7月に開催しているのですが、今年は台風で中止となり、この時期に開催されました。立川の花火は例年凝った趣向があり、開花が空中で変化していくのでシャッターを閉じるタイミングが難しいんです。ISOとF値をほぼ固定して、bulbに設定したシャッター秒時を変化させて撮っていきます。今回は多重露光などの機能も使いながら撮影したので、そのテクニックなどを披露しましょう。

ISO200 F11 8秒 大輪なので打ち上げから時間をかけて、高い位置で開花します。

ISO200 F11 4秒 時間差で開花するので、打ち上げられて開花する直前にシャッターを開け、2発目が開花した時にシャッターを閉じます。 

ISO200 F11 4秒 上下でさく裂のタイミングが違うタイプ。 下側のカラフルな部分が後から開花する

ISO200 F11 13秒 これは打ち上げからかなり時間がたって、この開花になるタイプの花火。 

今回は色鮮やかに撮るために、2段程度マイナスで撮る設定をしたために、長い13秒の露光でも回復不可能なほどのオーバー露光にならずに撮れました。設定の甲斐があって、比較的色鮮やかに撮れました。 では花火のオーバー露光について少しお話をしていきましょう。

ISO200 F11 1.3秒 オーバー露光作例

ISO200 F11 10秒 オーバー露光作例

この二つはいずれも修復不可能なオーバー露光の作例ですが、少し様相が違います。 最初の作例は露光時間が1.3秒と、それほど他の作品と変わらない露光時間なのです。一方次の作例は露光時間10秒なので、下部の屋台の露光もかなりオーバーです。カメラが一台しかない状況では、何回かに一回こうした状況に陥ることがあります。 一般に花火撮影では、重ね撮りや超長時間露光は避けるのですが、作品的にどうしても重ね撮りしたい時があります。こうした状況で効果を発揮する撮影手法が、「比較明合成」という多重露光方式です。 次の作例を見てください

ISO200 F11 五画像の多重露光

ISO200 F11 五画像の多重露光

ISO200 F16 五画像の多重露光

NikonのD850には多重露光のメニューに「比較明合成」という便利な機能が有ります。 「比較明合成」とは画像を合成する際に明るく変化した所だけを重ねてくれる機能のことで、今回は5回撮影した画像をカメラ内で合成しています。単純な合成とは違うので、重なった部分が明るくならずに、適正のまま合成されます。 また合成する前の単独の画像も記録できるため、後でPCでソフトを使ってやり直すこともできます。 花火撮影にはとても便利な機能なので、ご興味にある方は使ってみてください。

ISO100 F16 2.8秒 左下に月が被っています

ISO100 F16 2.5秒 フィナーレの時間帯は月が綺麗

ISO100 F16 10秒 

うち上げ花火の日は、満月のため、打ち上げ方向に月が上がってきました。打ち上げ当初は雲に見え隠れしていましたが、打ち上げ後半からはっきり出てきて、露出に影響が出るくらい、明るく映り込んでしまいました。 そこで月とコラボの花火にしました。 花火の周りに満月! 結構素敵な素材になりました。

これから先も雪原での花火などもあると思います。空気が綺麗な秋・冬の花火大会を見つけて是非楽しんでください

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写真家情報

伊東 浩詳細

得意分野 風景 拠点 13東京都 所属団体 日本旅行写真家協会
分類 プロカメラマン

東京都小金井市在住。日本旅行写真家協会(JTPA) 正会員
大手カメラメーカー退職後、写真家に転身。季節や時代で変化する、一期一会の街並みを撮り歩く。また地元自治体で「大人の遠足撮影会」を実施し、初心者から上級者まで受講者多数。

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