2017.09.17
連載埼玉県を流れる黒目川に集まる野鳥たち
黒目川のコチドリ 春になると見られる愛嬌ある小鳥
埼玉県の住宅地を流れる黒目川に集まる野鳥たち Vol.2
- フォトテクニック
- 野鳥
- 日本国内
- 埼玉県を流れる黒目川に集まる野鳥たち
春になると見られるコチドリは、スズメほどの大きさの愛嬌のある小鳥だ。顔の模様と目の周りの黄色い縁取りが特徴的。河原を歩いていることが多いので、見つけられれば写真に収めるのはそんなに難しくはない。ただ小さいので、焦点距離の長いレンズが必要だ。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1000秒 ISO1600
黒目川でコチドリを見られるのは、2月~5月にかけて。スズメほどの大きさの小さな野鳥だ。つがいで行動していることが多い。オスとメスは大きな違いはなく、ほとんど区別できない。
河原にいるコチドリを土手から狙ったが、焦点距離850mmで撮影しており、f9でも被写界深度は非常に浅い。ちょっと離れていると2羽両方にピントを持ってくることは不可能で、どうしても1羽はボケてしまう。もっと2羽が近づく瞬間を狙いたいのだが、つかず離れずいつも微妙な距離を保ちながらちょこちょこしている。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/320秒 ISO1400
コチドリがいるのは、だいたいこんな感じの河原だ。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1600秒 ISO2500
コチドリは、河原を歩きながら、ときおりいろいろな場所をつついている。水生昆虫やみみずなどを探しているのだ。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/640秒 ISO800
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1600秒 ISO2500
コチドリは渡りをするので、スズメと同じぐらいの大きさだが、翼はスズメよりもずっと大きい。ピーピーとかん高い声で鳴きながら飛んでいく。飛んでいく時も、つがいで同時に飛び立つことが多い。
渡りをすると言っても、日本国内で繁殖をしている。河原に巣を作るようだが、黒目川では巣や雛鳥を見たことはない。おそらく、繁殖は別の場所で行っているのだろう。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/640秒 ISO800
降り立った直後で、羽がちょっとはみ出している。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1000秒 ISO1600
コチドリは、よく観察しているとかなり表情がある。ちょっと立ち止まって首をかしげたリする。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1000秒 ISO1600
意外と首が長い。
NIKON D810 シグマ150-600mm(1.4倍テレコン使用) F9 1/1000秒 ISO1600
羽づくろい中。
今回紹介した写真は、1日で撮ったものではなく、撮影日や時間はまちまちである。このため、シャッタースピードやISOの設定が違っている。その中で、絞りがF9と同じなのは、シグマの150-600が望遠側の600mmでF6.3、これに1.4倍テレコンを装着すると1段暗くなるので、開放値がF9になるためだ。コチドリは小さく、最長の850mmで撮影する。このため、シャッタースピードを確保するためには、ISOを上げざるを得ない。
正直、もう少し明るい望遠レンズがほしいのだが、なかなかのお値段なので手が出ない。テレコンを使わず、D500などのAPS-Cで距離を稼ぐ手もある。こっちを検討中である。
参考URL
関連記事
写真家情報
阿部吾郎詳細
得意分野 | 風景 | 拠点 | 11埼玉県 | 所属団体 | 日本旅行写真家協会 |
---|---|---|---|---|---|
分類 | プロカメラマン |
トラベルガイド株式会社代表・ツアープランナー・カメラマン・ライター
旅行会社で20数年勤務したのち起業。マレーシアの旅行情報サイト「トラベルガイドマレーシア」を運営、自ら写真撮影・文章執筆を行う。カメラマンとしてアジアを中心に撮影を行い、旅行会社を中心に画像素材を提供。